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私が見たドイツ映画 | |||||||||||||||||
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Crazy Race 2 - Warum die Mauer wirklich fiel | ||||||||||||||||||
ベルリン・クラッシュ | ||||||||||||||||||
04/独TV/字幕/ドイツ語版/95分 監督:クリストフ・シュラーエ 出演:ヴォルケ・ヘーゲンバルト、ミヒャエラ・シャフラート 解説:壁が崩壊する直前の旧東西ドイツを舞台にしたアクションコメディ。旧東ドイツ製トラビによるカーアクションは見もの。当時の事情を知る者には、抱腹絶倒。 |
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トラバントのカーアクションが珍しいコメディ。予告編だけ見れば十分なB級アクション。 ファンの方から、 東西ドイツ統一を目前に、愛と賞金をかけて大暴走!コメディー色の強いアクション映画。 シトロエン2CVがあんなに過激な車だとは。コブラ11やフランス映画のタクシーでは脇役ながらバカにされた存在だったのに、この映画では前半の主役車なんですよ(嬉)。1989年の設定ですので、ポルシェのSUV(カイエン)が未来の車と表現されてるのにも笑いが出ちゃいました。 とメールを頂きました(一部編集させて頂きました)。これで十分この作品を表していると思います。RTL放送のTVムービー。原題は「クレイジー・レース2 壁が崩壊した本当の理由」くらいの意味ですかね。 エンドロールに「スタント:アクション・コンセプト」と出るので、小粒ですがカーアクションはキチンと作ってあります。シトロエン2CVやトラバントのカーアクションを見てみたい方限定。トラバントをこんなに魅力的に描いた作品は珍しい(ネット検索すると、他にもあるらしい)。2002年リリースのカイエンはこのとき開発中だったんですね。トラバントを押しつぶす戦車もよかった。私もメガホンを持てるなら、戦車のシーンはやってみたい。 |
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旧東ドイツ、1980年代のアイゼナッハの町中で。トラバントなど、西側から見れば古色蒼然とした車が並ぶ。 | ||||||||||||||||||
1.配役 ●主人公のジェニー役ヴォルケ・ヘーゲンバルトWolke Hegenbarth、フォルカー役マヌエル・ヴィテインクManuel Wittingは馴染みなし。男の方はアウトバーンコップ(以下「AC」と言う)第168話にゲスト出演していたウルス・ファビアン・ヴィニガーUrs Fabian Winigerに見えてしまったのですが別人でした。こんなお猿さん顔のキャラの人ってドイツ人に多いのかな。 ●シュタージ(秘密警察)高官オルガ嬢「Das Fräulein」役カティ・カレンバウアーKaty Karrenbauer 今話にゲスト出演していたため、この作品をこのページに掲載しました。いつ見ても凄い存在感。鉄の女を演じさせたら右に出る者はいないでしょう。元彼に「何故捨てたのよ」と弱気に言うシーンは、意外な一面でよかった。 2.管理人の独り言 以下は個人的な印象です。もしよろしければお読み下さい。 2-1.主人公のプチ・ラブストーリー 主人公のジェニーとフォルカーは出会った瞬間から気持ちが通じていますよね。二人はジェニーの彼氏がいる東ベルリンに到着。いよいよ二人の別れか、フォルカーがふびんだな、と思っていたら・・・。まあ、想定内の展開ですが、ドロドロのメロドラマは苦手なので、この程度のプチ・ラブストーリーが私には丁度よかった。 2-2.レービス フォルカーが「レービス」と言うと、ジェニーが「リーバイス」と訂正するシーン。「Levi's」をドイツ語読みすると、確かに「レービス」。東ドイツではそう読んでたんですね。西の製品は、東では手に入れにくいらしく、私が当時東ベルリンを旅行したとき、見知らぬ地元の青年から呼び止められて、「外国人専用の店でジーンズを買ってくれないか」と頼まれたことがありました。当時は、漫然とした共産国に対する恐怖があって、恐くなってその場を走り去りましたが、この作品を見ると、買ってあげればよかったかな~。後になって思えば、国としてはともかく、個人レベルの付き合いでは西も東もないなと感じます。 2-3.ギュンター・シャボウスキーの記者会見 ベルリンの壁が崩落するきっかけとなった有名な記者会見。と書きながら、本物の映像はこれまで見たことがありません。この作品の中で唯一リアリティを感じたシーン。念のためネットにある本物の映像と見比べると、再現映像でした。 本物の記者会見での発言は、政府高官らしく、かなり硬い言い回し。再現映像は、小学生にも(私にも)わかるように、平易な言葉で語ってくれます。 2-4.Vorwärts immer! Rückwärts nimmer! クライマックス、主人公らが絶体絶命のシーンで、背後の壁に書いてあった標語。ドイツの古い格言で、「前だけを見つめ、後ろを振り返るな」という意味。人民を鼓舞するには、最適。細部までこだわって作ってある模様。 「グッバイ、レーニン!」をRTL放送らしい味付けにしたらこんな作品になりました、っていう感じでしょうか。当時の東西ドイツの表裏満載。右のドイツ版DVDまで買い求めて見ようとは思いませんが、見方によってはこれだけ書けるほど楽しめます。よろしかったらご覧下さい。2009.12.31 |
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Seit 11.Feb.2003 Happiness裕之介