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アラーム・フォー・コブラ11 邦版第8話 人質救出作戦
第11シーズン 第163話 Ausgeliefert(直訳:引き渡し)
クリスとゼミルは、囚人を新しい堅牢な刑務所へ移送する車を護衛する。終身刑(注)を言い渡されているマインハルト、バウアー、キルシュナーの極悪な囚人3人は、移送中に刑務所職員を射殺し、逃走に成功した。クリスとゼミルは、脱走と殺人に責任を感じ、脱走犯が更なる事件を起こす前に捕まえなければならない。逃げる際に撃たれた3人の囚人は、集合住宅が立ち並ぶ平和な団地へ逃げ込んだ。
玄関のチャイムが鳴った丁度そのとき、サンドラ・ヴォルテルスは12才になる娘カトリンの誕生日を楽しく祝っていた。
その頃クリスとゼミルは、一人の刑務所職員が囚人の脱走を手助けしたらしいことをつかんだ。その職員を尋問しようと住まいへ出向くと、首吊り自殺と断定できる職員の死体を発見した。
マインハルトはいやがるサンドラを、ふたりの逃走犯と娘を残したままドライブに連れ出す。行き先は4年前デパートだった場所だ。しかしその建物は長い間空き家で、今は警察本部が入居している。マインハルトは、警官の前であ然と立ちつくし涙を流すしかなかった。当時の略奪品は一体どこへ。
(独RTL放送のサイトRTL.deを参考しにました)
注:上のシナリオで「終身刑」と訳した部分は、原文では「zu lebenslanger Haft mit anschliessender Sicherungsverwahrung」です。直訳すると「継続的な保安拘禁がある終身刑」でしょうか。日本語の定訳があるのかも知れませんが、私の語学力では分かりません。ネットで調べたところ、釈放すると再犯の可能性があるため、釈放がない終身刑のようです。2007.10.7
Darsteller 出演
ゲスト出演のみ紹介●アレクサンダー・シュトローベレ(パウル・マインハルト)、ルケ・ピユエス(ニック・バウアー)、トーマス・ラヴィンキー(オリバー・キルシュナー)、エヴァ・マイアー(サンドラ・ヴォルテルス)
Eindruck 印象
インターネットでドイツ語版を見た印象 2007.12.2
カー・アクション
今回はカー・アクションが見せ場ですね。冒頭、中盤、クライマックスといずれも計算し尽くされスリル満点です。中盤の市街地でのクラシュは、お約束の割れ物ばらまき。
家族の絆
今回は人物設定が分かりやすいので私の学力でも楽しめます。サンドラと娘カトリンが誕生日を祝っているところへ、脱獄囚が押し入ります。夫はいません。別れた設定のようです。脱獄囚のマインハルトはサンドラに「別れた旦那も、子供の誕生日は忘れずに来るんだろうな」と言っています。その家族は、事件が進むに従って家族の絆を取り戻し、クライマックスではよりが戻ったような感じですね。その家族を見つめるクリスの気持ちが画面からよく伝わってきます。
DVDで日本語版を見た印象 2008.7.27
冒頭の護送シーン、やすやすと囚人に逃げられてしまいます。不甲斐ない感じもしますが、逃げてもらわないと番組が始まらないので(笑い)。今回も最後まで展開が読めないシナリオに脱帽。最後はしっかり笑いを取っています。「豆腐」がキーワードとは。
原語で見たときはよく聞き取れなかったのですが、犯人は元旦那に結構厳しい事を言っていますね。また、元旦那も犯人を仲間割れさせるため、動揺させるような発言。レギュラー出演陣、犯人、人質の家族、それぞれがそれぞれの役回りをきっちり演じている印象です。下手な役者は使っていませんね。
人物設定
次々と登場し、番組はテンポ良く展開するため、人物を整理しておかないと、消化不良を起こしてしまいます。どうもカタカナの名前は頭にすっと入らないですね(私だけかも)。
パウル・マインハルト:脱走犯のリーダー格。
ニック・バウアー(28才):ケガをした脱走犯。
オリバー・キルシュナー(32才):バウアーと幼なじみの脱走犯。
ルドルフ・ヘフケン:逃走を手引きし、(偽装)自殺した刑務官。
ポランスキー:外部で逃走犯を援護する男。デパートの設計図まで手配。
バーテンダーのジョー:武器の密売容疑で逮捕される。ポランスキーにも銃を売り、その銃がヘフケンに渡る。
サンドラ・ヴォルテルス:マインハルトが結婚指輪をチェックします。まず右手、続いて左手。ドイツ人に尋ねたら、指輪は、婚約して結婚するまでは右手に。結婚した後は、右でも左でも構わないとのこと(個人差はあるみたい)。会話からすると、元旦那を見捨てたようですが、冒頭、旦那を迎える(実は犯人だった)シーンでは、しっかり化粧の具合をチェックするので、割きれい気持ちもあるのかな~。
エヴァ・マイアーは芸達者な女優さんですね。最初はとても魅力的。私も誕生パーティに参加したい気分。それがだんだんと険しい様相になって、最後、顔は汚れて、ちょっと近寄り難い雰囲気です。最初と最後が同じ人物だとはとても思えない。
元旦那:ある意味、今回のヒーローなのですが、名無しです。俳優さんの名前も冒頭のクレジットに出てこないのでわかりません。手には指輪(意識的に画面に写している様子)があることから、未練があるのでしょう。
日本語版では「元旦那」となっていますが、原語で聞くと、犯人は「元」にあたる「エクスEx」しか言っていません。「Exはどこだ」と。原語の方が厳しく聞こえます。犯人からひどい事を言われても、じっと耐える「元旦那」。私なら切れちゃいそう。元旦那に同情しちゃいます。
クラッシュ・シーン
中盤、「お決まりのジャンプかな」と見ていたら、びっくり仰天。裏をかかれちゃいましたね。
冒頭、クライマックスとも上出来です。
どうして犯人の居場所がわかったか
ボンラートがシルバーのベンツ(原語では「シルバーのAクラス」)から発見したのか、ポランスキーの携帯の着信から逆探知して、発信者の位置情報をつかんだのか、番組の展開からは読みとれませんが、私は後者かなと思います。
地下室で洗濯物?我が家の洗面所。ハイサイトの窓と、南北2箇所のジャロジー窓。ドラム式洗濯乾燥機。(ドイツの生活習慣)
舞台となったヴォルテルス家の庭付き一軒家は、現代ドイツを代表するミドルクラスの典型的な家ですね。仕事柄、部屋の作りやインテリアが気になります。ただ、集合住宅地の一角にあるなんて、ちょっと場違いな感じがします。
クリスが宅配業者に化けて、この家を訪れます。サンドラが「地下室で洗濯物を干してたの。」と答えます。地下室で洗濯物?
そうです。ドイツに住んでいるトルコ人やギリシャ人は日本人のように外に干していましたが、ドイツ人は習慣として外に洗濯物を干しません。ドラム式の洗濯乾燥機で乾燥までやったり、地下室に干したりします。人質の家族3人が地下室へ逃げるシーンで、暗闇にドラム式洗濯機のリングが白々と浮き出ていました。
逆に第52話では、外に干していたので異様でした。この回に出ていた一戸建も地下室付きの素敵な家でした。ドイツで使ったドラム式の洗濯機の良さ(生地に優しい、水の使用量が少ない)が気に入って、10年前に自宅を建てたとき、我が家も、当時日本ではまだめずらしかったドラム式の洗濯機にしました。写真は我が家の洗面所。
またまた、アクション刑事番組から脱線してゴメンナサイ。
誕生日おめでとう(ドイツ語学習者向けの記事)
サンドラが娘のカトリンにドイツ語で歌います。どうぞ一緒に歌ってください(笑い)。
Zum Geburtstag viel Glück
Zum Geburtstag viel Glück
Zum Geburtstag liebe Katrin
Zum Geburtstag viel Glück
ドイツ語学習者に、今更説明は不要でしょうが、男の子は3行目が「lieber 名前」になるのでご注意を。第19話では、隊長の誕生日を祝って隊員達が歌います。このときは英語でした。
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Seit 11.Feb.2003 Happiness裕之介