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アウトバーンコップ | ||||||||||||||||||
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アラーム・フォー・コブラ11 邦版第2話 復讐の銃弾 | |||||||||||||||||||
第11シーズン 第154話 Nemesis(直訳:因果応報) | |||||||||||||||||||
サービスエリアのガソリンスタンドで、アフリカ人がクリスにぶつかる。いぶかしく思ったクリスが職務質問すると、事態はエスカレート。アフリカ人に同行していた男が発砲し車で逃走した。ソラニ・モグワザという名前のアフリカ人は走って逃げた。熾烈な逃走劇の末、逃げたエリック・タルボットは事故死した。ゼミルとクリスはモグワザを探す。捜査の手掛かりはクリスの過去に係わる男リチャード・レメルシールにつながった。彼は3年前秘密捜査官だった。そして危険な任務でクリスを裏切った。レメルシールはそれ以来姿をくらまし、死んだと思われていた。しかし、クリスは宿敵の死を信じることはなかった。レメルシールは新たな武器密売を契約するために舞い戻ったのか。クリスは陰謀を阻止するだけでなく、復讐に思いめぐらし裏切り者を殺そうとしている。ゼミルは、相棒が自滅しようとも、手をこまねいて見ているしかなかった。二人は仲たがいし、ゼミルはクリスをもはや信頼することができなかった…。 (独RTL放送のサイト「RTLnow」を参考にしました) |
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Darsteller 出演 | |||||||||||||||||||
ゲスト出演のみ紹介●クリスチャン・マリア・ゲーベル(リチャード・レメルシール)、フェリクス・ボルトラー(ジグルト・ブルーンス[銃砲店主])、モルガン・ドミンゴス(ソラニ・モグワザ)、Philippe Jacq | |||||||||||||||||||
Eindruck 印象 | |||||||||||||||||||
インターネットでドイツ語版を見た印象 2007.7.16 | |||||||||||||||||||
今回は、クリスの人間ドラマです。最後は見せ場ですね。視聴者もゼミルと同じ気持ちになってしまいます。 込み入った話になると、私の語学力では原語で見ただけではイマイチよくわかりません。日本公開が待たれます。 原題Nemesisに対して、番組を見る前は「復讐の女神」と訳していましたが、クリスが復讐の女神ではおかしいので、「因果応報」に改めました。 |
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DVDで日本語版を見た印象 2008.6.28 | |||||||||||||||||||
情報量が多いので日本語吹替版がおすすめ 最初は日本語字幕版で見ました。情報量がとても多く、字づらを追っただけでは頭に入らないし、話の流れを完全につかめません(単に私の貧弱な日本語能力の問題かも[笑い])。ただ、インターネットでドイツ語版を見て理解できなかった会話は、なるほどこんなことを話していたのかと数多く納得。良く練られた情報量の多いシナリオなので、字数が限られる字幕版では、全ての情報が表現できていません。だから字幕版で見ても完全には理解できないのでしょう。この限界は、字幕を付けられた方が一番わかっていらっしゃるはずで、いかにして限られた字数で会話の内容を伝えるか、ご苦労されたことと思います。 それで、今回は積極的に吹替版を見ました。吹替版は楽しいですね。会話がとても面白く加工してあって、全く別の番組を見るかのようです。吹替版で内容はほぼつかめます。それでも次々にカタカナ名前の人物が出てくるので、真剣に見ていても頭の整理をしないと、登場人物の顔と名前が一致しません。これが、アウトバーンコップを、日本のゴールデンタイムに地上波で放送できない理由のひとつなのでしょう。日本の刑事ドラマなら、食事しながらでも理解できるし、ソファに座ってリラックスして見ることができますが、真剣に見ないと理解できない番組は、ゴールデンタイムに向かないですよね。 吹替版で見ても疑問が残る 冒頭、アフリカ人モグワザがクリスにぶつかります。これは後半で、わざとぶつかったのだろうと、ゼミルが推測。また、同行していたベルギー人エリック・タルボットはパスポートを置いて逃げます。どこまでが予定の行動で、どこまでが予定外だったのかイマイチわかりません。 もうひとつ。クリスがかつて、潜入捜査で麻薬中毒にさせられたことがわかります。それを知っているのは、かつての同僚ベアと、ベアから話を聞いたゼミルだけ。ゼミルが冗談で「(ベアに)口止め料を払わなくていいのかよ」と言います。裏返すと麻薬中毒(だった?)がバレたら、退職なのでしょうか。はっきりした事は読みとれません。 そのベアの住まいを、クリスが訪ねます。玄関の呼び鈴に貼ってある名前は「リッター/レッツバッハ(Ritter/Retzbach)」。ベアの名字がレッツバッハとすると、リッターはクリスですよね。ベアとクリスはかつての同僚と言うだけでなく、男女の関係にあるのか? 謎は深まるばかり。 番組は上出来 番組自体は、大人の鑑賞にも耐えられるシリアス刑事ドラマに仕上がっています。最後の最後まで先が読めないシナリオ。カーアクションも十分。クリスとゼミルとの心の葛藤。情報量が多いので、とても「ボンラートとヘルツベルガーのドタバタ劇」をはさむ余地など無いことがわかります。 次にドイツ語学習教材として見た場合、私には少々重たいですね。もっと単純なストーリーで、ドタバタ劇がはさまるようなシナリオが教材としては良いなあ。本当は今回の番組が難なくわかるような語学力があればベストでしょうが。語学の奥深さを思い知らされた1本でした。 ベンツは2台? さて、こんな上出来な番組のあら探しをしちゃいけないのでしょうけれど(笑い)。でも、気になったことは書かずにいられない性格で・・・。お許し下さい!アクション・コンセプトの皆様。 前回の第143話でわかるように、着任したばかりのクリスには、まだ覆面パトがありません。冒頭のクラシュシーンが過ぎると、隊長からクリスに車の鍵が渡されます。前任者トムが乗っていたのと同じベンツ。ただナンバーを見ていると少なくとも2台はありますね(又は、1台の車にナンバープレートを付け替えて?)。本来頭文字は地名を表す「NE」のはずですが、「S(ダイムラーの本社があるシュトゥットガルトの頭文字)」もありました。ゼミルが運転するベンツに追いかけられ、ブルーンス(銃砲店主)が運転するジャガー(車には詳しくないので、車種が違っていたらゴメンナサイ。ただ、クリスがゼミルに、ジャガーを追えと言って、鍵をポンと渡すので間違いないと思います。)も、ナンバーが2種類ありました。このジャガーのナンバーは「D JG 1974」。ジャガーの1974年モデル? もうひとつ、ラストシーンで、ゼミルが振り返ってニヤリとどこかを見ます(誰かと目が合ったような気がする)。ゼミルとしての演技と言うよりは、「カット!」の後のほっとしたエルドゥアン・アタライの顔に見えちゃうんですが、皆様いかがですか。 炭酸無しのミネラルウォーター(Mineralwasser ohne Kohlensäure) ダイヤモンドの原石が出てくるペットボトルの中身です。 ドイツ在住の方はよくご存じの事で、旅行者向けの情報です。ドイツのレストランは、座ったら「自動的に」水が出てくることはありません。料理を注文すると、ウエイトレスから必ずと言っていいほど、「飲み物は」と聞かれます。飲んべえの私は、水もビールも同じ値段なので、昼間からついビールを注文してしまいますが(笑い)。 水を注文すると、一般的に炭酸入りのミネラルウォーターが出てきます。これが慣れない日本人には全く飲んだ気がしない。ですから、日本で言うところのミネラルウォーターを注文するときは「炭酸無し」とはっきり伝える必要があります。 今回は長くなってしまいました。駄文に、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 |
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これ以下、ネタバレを含む | |||||||||||||||||||
これ以下は、マニアックなファン向けで、重箱の隅をつつくような内容です。 日本語吹替版を見た後、再度ドイツ語だけで見ると、聞き取れる語彙が増えます。最初からこれ位分かるといいんだけどな~。まだまだ勉強不足を実感します。 日本語版は、かなり割り切って訳されています。元の情報を全部盛り込んだら情報量が多すぎ、かえって視聴者は混乱するでしょうから、やむを得ないと思います。それと、クリスと隊長・ゼミルとの距離感を広く取ってあります。その方が、最後3人がお互いの信頼を取り戻したときに盛り上がりますよね。 ドイツで十分通用する番組でも、いざ日本語版を作ろうとすると、苦労して字幕を付けても情報不足、吹替版でも真剣に見ないと理解できないでは、商業的に厳しいものがあります。それでもリリースしていただいたプライム・ウェーブの皆様にはアウトバーンコップ・ファンの一人として厚くお礼申し上げます。ですから、私は日本語版にケチを付けるつもりは全くありません。言葉や文化の違いを乗り越えて出来上がった「日本語版」は、コンシューマー向けとして十分な出来だと思うからです。 でも、このサイトにお越し頂くマニアックなファン向けに、より詳しく(詳しすぎ! ここまでやるかとの思いもありますが)この回をより理解していただくため、少々解説させて下さい。 亡霊(Dämon) レメルシールは死んだはずなので、「レメルシールの亡霊」と表現されています。この亡霊(Dämon)が今回のキーワードですね。 事故死したタルボットが乗っていた車から、携帯が見つかる。携帯の発信記録からホテルに電話していることが分かった。クリスがホテルのフロントに電話をかけると、「ご本人様が丁度、チェックアウトをなさっています」と、フロントがその男に電話を渡す。 クリス:私は誰と話しているのでしょうか。※1 男:亡霊とでも話しているのでは? 間違い電話を受けたかな。 チェックアウトしたから、部屋は空なので、クリスがフロントに「部屋には誰も入れないで」と言う言葉につながります。実は最初この「亡霊」が聞き取れないので、男(レメルシール)は電話をかけてきた人物がクリスだと分かっているかどうか、確信が持てませんでした。何度か見て聞き取れたときは、ゾクッとし、併せて語学をやっている喜びを感じました。これで、レメルシールは電話の主がクリスだと分かっている、と確信。 ※1 日本語になっていませんが、男の次の答えにつながるため、敢えて直訳調にしました。 「レメルシールが現れた。」と言うクリスは信頼してもらえない。 連邦刑事局ストレーマー検事が、高速警察隊を訪問。 隊長が「ストレーマー検事は1年以上レメルシールを調べた※2。」と紹介。 そして、検事が「レメルシールの死を確認した。」と述べる。 ※2 聞き取りに自信はありませんが、完了形で話しているもよう。高速警察隊は死んだ男の何を今更調べているのか、と検事は不思議に思って高速警察隊を訪ねたようです。 ゼミルのクリスに対する心遣い 中盤、ガソリンスタンドでの一幕。ゼミルがモグワザを取り押さえる最中、クリスはベンツの下を覗く。ゼミル「何か宝物でも見つけたか。」 すると、GPS発信器が出てきた。 ここのところ、日本語版の方は、ゼミルのいらだちが表現されていました。「渡る世間は鬼ばかり」のように、人を傷つけるような発言にした方が、日本人受けするのでしょう。そんな日本語版制作者の意図を感じます。 信頼できる人間か クライマックス、空港駐車場の屋上。とうとうクリスとレメルシールが向き合う。 ゼミルがクリスに「やるべき事をやれ。信じてるよ、相棒。」と声をかける。 今まで、クリスがさんざん「俺を信じてくれ」と言ったにもかかわらず、ゼミルも隊長も、クリスを信頼できずにいました。そこで、この言葉。クリスは嬉しいでしょうね。この場面だと、クリスは感情を表現するわけにはいきませんが、クライマックスで見せる笑顔に気持ちが出ていました。 これでやっと真の相棒になったゼミルとクリス。次回からは協調して、事件に当たるようです。 |
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ロケ地探訪 2011.9.10追記 | |||||||||||||||||||
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Seit 11.Feb.2003 Happiness裕之介